美容室の独立開業-7_「覚悟」と採算分岐額
2016/07/29
美容室の新規独立オープン、新規開業の7つのポイント
最後の7つめが 「覚悟と採算分岐点」 です。
前回、6つのポイントとして、チラシの枚数についてお伝えしました。
なぜオープン時にチラシを「10万枚はまく必要がある」のか。
その根拠は美容院経営においての「採算分岐点」に関係します。
例えばスタッフがオーナーを含めて3名の美容室の場合、
毎月120万円ぐらいが、おおよその採算分岐点です。
採算分岐点とは、その金額以下なら赤字になる、赤字になるか黒字になるかのポイントで、
材料費、家賃、水道光熱費、人件費、販促費、返済額、接待交際費その他を足した、毎月最低限度 必要な額の事です。
オープン時の客単価が6000円なら、
月120万円の売上を作るには、お客様の数は200人必要になります。
さらに来店周期は平均 約3か月なので、
毎月の売上を作るには、3か月分の顧客が必要です。
結果、200人×3か月=600人。
つまり「3か月以内に600人」の新規集客出来ないと赤字になります。
新規独立オーナーにこういった話をお伝えした時、
意外に多い返答が「最初は赤字でも構わないかな・・」というオーナー。
しかしこれは「覚悟」や心構えの話になりますが、
今の時代、最初から黒字を狙いに行って、初めて少し赤字。
そして努力を続けて、やっと黒字になります。
事実、大型店や伸びている美容室は、
間違いなく、最初から黒字を狙ってスタートさせています。
少なくとも「最初から赤字でも・・」という覚悟の美容室はありません。
もちろん厳しい時代ですから、結果的に赤字になるお店の方が多いと思いますが、
「最初から赤字でも構わない」と思っているオーナーと
「赤字には絶対にしない」覚悟を決めているオーナーでは、
1年後には「大きな差」が生まれます。
ものすごく厳しい意見になりますが
「最初はしばらく赤字でも良い」と言っていた美容室オーナーは、
残念ながらずっと赤字のまま、静かに閉店する所も、しばしば見かけます。
「チラシを10万枚は配りましょう」とお伝えしたのは、
「当たって0.3%」の反応率で計算しても、
10万枚で集客人数は300人。
そんな凄い枚数を配っても、
採算分岐点に必要な600人には届きません。
さらに、リピート率も100%ではありません。
新規集客しても、全てのお客様が定着する訳ではありません。
つまり10万枚のチラシを配っても、その後も
「集客」や「リピート」、「お客様の満足」に力を入れ続けなければ、それこそ採算分岐点にも乗れません。
だからこそ、これから新規オープンするオーナーさんには、ぜひ以下の「2つの心構え・覚悟」をもって臨んで欲しいと思います。
まず最低限度、
採算分岐点(月額)と、それをクリアする為に必要な「顧客数」が何人か知っておく事。
その上で
1つ目に
「最初の3か月」から黒字を狙う事。
そのために、スタートダッシュで新規集客をする事
2つ目に
オープン1年間は、手をゆるめず
ひたすら集客し続ける事。
(攻める姿勢・心構え)
とにかく黒字になって、利益がしっかり出るまで、寝る間も惜しんで、手を休めない覚悟が必要です。
これから独立するあななたは、
きっと沢山の方に支えられ、応援してもらい一歩を踏み出すのだと思います。
だからこそ、絶対に成功にして下さい。
あなたを好きな、ファンのお客様も沢山いるでしょう。
その人たちは、あなたの成功を心から応援しているはずです。
だから「赤字でも良い」という気持ちではなく、
絶対に黒字にして、お店を繁栄させて
沢山のお客様を「幸せにし続ける」覚悟をもって、
新規開業にあたって欲しいと思います!
あなたに成功がありますように。