2割のVIP客で「全売上の5割」もある

   

【美容室の新規リピート率アップ/長期定着の方法 第08回】
売上を伸ばすには「新規集客」が根本的に必要です。

しかし新規客数が増えても、
既存客数がそれ以上に減ると、絶対に売上は伸びません。

特に、ごく一部の上得意客(VIP客)を減らさない事は、
実は新規集客よりもはるかに重要です。
なぜなら・・

たった上位2割のVIP客が、1年間にサロンで使う総額は
サロン年間総売上の51%(半分以上)も占めるからです。
その根拠は、顧客管理システム(POSレジ)などで
直近1年間で来店した顧客を対象にして、

それぞれ1年間でどれだけの金額を使ってくれたのか、
売上金額順に顧客を並び替えると分かります。
<年間売上額順に並び替えた時>
————————
上位10%の顧客 .. 全売上の31%
上位11-20% 〃 .. 全売上の20%
上位21-30% 〃 .. 全売上の14%
上位31-40% 〃 .. 全売上の11%
上位41-50% 〃 .. 全売上の8%
上位51-60% 〃 .. 全売上の6%
上位61-70% 〃 .. 全売上の4%
上位71-80% 〃 .. 全売上の3%
上位81-90% 〃 .. 全売上の2%
上位91-100% 〃 .. 全売上の1%
要約すると、以下のようになります

—————–
■VIP客
—————–
年間売上1位~200位の顧客 => 年間売上の51%以上

—————–
■既存客
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年間売上201位~400位の顧客 => 年間売上の25%

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■浮遊・新規客
—————–
年間売上401位~1000位 => 年間売上の24%
もちろんサロンによって多少の差はあります。

しかし、もと「システム屋」の私が
過去に複数のサロンの分析した結果、

どのサロンも「ほぼ同じ比率」になりました。
だからこそ繰り返しますが
ごく一部の上得意客(VIP客)を減らさない事は

新規集客よりもはるかに重要です。
ところが・・。
意外と多くのサロンでは「誰がVIP客なのか」さえ
正確に把握していないケースが目立ちます。

感覚だけで理解すると、事実と「大きなずれ」が生じます。
だから1年に1度は
「1年間のお客様別の売上ランキング」を集計して

「現在のVIP客は誰か」を
しっかり把握して欲しいと思います。
つまり、安定的な売上を作るために
サロンがするべき優先順位は以下となります。

1. VIP客を守る(既存客の失客防止)
2. 新規集客
3. 新規客のリピート率アップ
そこで次回から
既存客の「失客防止」について

さまざまな情報をお伝えしていきます。

 - ■ リピート率アップ(美容室・美容院)